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不動産公開日: 2026年10月7日

バリ島で違法ヴィラ急増、正規ホテル業界を圧迫 当局は新規建設モラトリアムも規制に隙間

バリ島では観光客数が回復する一方、無許可ヴィラやオンライン仲介の民泊が急増し、正規ホテルの客室単価や稼働収益を圧迫している。地方政府は南バリでの新規ホテル建設モラトリアムを進めているが、違法な非ホテル型宿泊施設の流入には歯止めがかかっていない。

バリ島の観光産業は、市場開放がもたらす矛盾に直面している。パンデミック後の観光客数は堅調に回復し、客室稼働率も比較的健全な水準を保っているが、星付きホテルなど正規の宿泊施設の経営は深刻な圧力にさらされている。

主な要因は観光客数の減少ではなく、無許可ヴィラやデジタルプラットフォームを通じた個人物件の短期貸しが急増し、地域の土地利用規制の枠外で営業している点にある。

地方政府は南バリ地域での新規ホテル建設モラトリアムなど、土地利用の制限・管理を進めているが、現場の実態はこれと逆行している。正規の許可を得た宿泊施設の供給が抑制される一方、未登録の個人ヴィラや短期賃貸住宅は行政上のハードルがほとんどないまま流入を続けている。

この不均衡な競争は、コスト構造と価格設定戦略に直接影響している。星付きホテルは複雑な営業許可、地方税、安全基準、労働規制の順守など多くの義務を負っているのに対し、違法な宿泊施設はこうした負担をほぼ負わずに営業できる。このコスト構造の違いにより、未登録施設は積極的な価格引き下げが可能となり、予算重視の観光客層に強く訴求している。

コリアーズ・インドネシアのシニアディレクター、フェリー・サランス氏の分析によると、違法宿泊施設の急増による競争の不均衡は、ホテルの平均客室単価(ADR)や利用可能客室あたり収益(RevPAR)の引き上げ能力を段階的に圧迫しているという。同氏は「稼働率は維持されているものの、星付きホテルの運営者が客室収益を最適化する能力は著しく制限され、課題が増している」と述べた。

ADRやRevPARの低下だけでなく、無秩序な供給増加は観光客の滞在日数の短縮化にもつながっている。数千にのぼる違法宿泊施設の選択肢により、観光客はバリ滞在中に宿泊先を柔軟に転々とできるようになっている。

考慮すべき事項

宿泊予約の際は、営業許可(izin usaha)を持つ正規のホテルや登録済みヴィラを選ぶことで、安全基準や緊急時対応の面でより安心感がある。無許可の個人ヴィラを予約する場合は、口コミや運営実績、連絡先の明確さを事前に確認し、万一のトラブル時に補償や対応が得られるか把握しておくとよい。長期滞在者は、賃貸契約の合法性(土地利用区分・建築許可の有無)を確認することで、将来的な立ち退きリスクを避けられる。

情報源: Kompas.com