バリの数百件のホテル・ヴィラ売却情報、外国人による「シャドーエコノミー」疑惑が浮上
バリ観光専門家アズリル・アズハリ氏は、島内で売りに出されている数百件のホテル・ヴィラについて、外国人が資金提供や運営に関与しながら現地住民名義で登記する「シャドーエコノミー」の疑いを指摘した。観光客数と客室稼働率の不一致や、観光ビザでの営業疑惑も問題視されている。
インドネシア観光学識者連合(ICPI)会長のアズリル・アズハリ氏は2026年9月19日、バリ島で売りに出されている数百件のホテルやヴィラをめぐり、外国人(WNA)が関与する「シャドーエコノミー(影の経済)」の疑いを指摘した。シャドーエコノミーとは、公式な統計や税制に完全には記録されない経済活動を指す。
アズリル氏によると、この現象は2025年以前から続いているとみられるが、観光相を含む政府関係者の間でも十分に認識されていなかったという。
同氏が注目する矛盾点の一つは、バリの人気観光地が渋滞やゴミ問題を抱えるほど混雑している一方で、ホテルの客室稼働率(BOR)が約70%にとどまっている点だ。「観光客で溢れ、渋滞も起きているのに稼働率は80%にも達しない。これは矛盾だ」と同氏は述べた。
現地調査に基づき、アズリル氏はヴィラだけでなく、ホームステイやリゾートにおいても外国人が資金提供や運営に関わっているケースを確認したという。さらに、宿泊だけでなく交通、食事、両替までを一括パッケージとして提供する事業者も存在すると指摘した。
こうした経済活動が正式に把握・監督されない場合、政府は税収を失う可能性があるとして、アズリル氏はホテル・ヴィラ事業の所有権、資金源、運営体制、納税状況について包括的な調査と監督を政府に求めた。
また、観光ビザや訪問ビザでの就労・事業活動は本来認められていないにもかかわらず、実際に監督が行き届いていない現状も問題視。「誰が監視するのか。これが問題だ」と述べ、長期間にわたり監督体制の『警報』が鳴らなかった状態が続いてきたと指摘した。
考慮すべき事項
バリでヴィラ・ホテル投資や購入を検討している外国人は、物件の所有構造・資金源・許認可状況を弁護士や公認会計士を通じて必ず事前確認すること。名義貸し(ノミニー)契約はインドネシア法上違法とされるリスクが高いため、投資前に法的助言を受けるべき。また、観光ビザ・訪問ビザで宿泊業やツアー事業などの営業活動を行うことは法律違反にあたるため、就労・事業目的の滞在には適切な事業ビザ(投資家ビザ等)を取得する必要がある。
情報源: RMOLJABAR.ID