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ビザ・法律・税金公開日: 2026年7月30日

バリ島で外国人の「排他的」ランニングイベントが物議、移民局が主催者2名を国外退去に

バリ島チャングーで開催された外国人限定のランニングイベント「Bali Silent Disco」が地元住民への差別だと批判を集め、移民局はオランダ人主催者2名を国外退去とした。同イベントは在留資格の目的外使用にも当たるとされ、バリ島では近年、外国人による麻薬密輸や不法就労、投資名目のビザ悪用など問題が相次いでいる。

バリ島チャングーで開催されていたランニングイベント「Bali Silent Disco」が、インドネシア人参加者が一人もいないことから「差別的」だとしてSNS上で批判を集めた。インドネシア移民総局長ヘンダルサム・マラントコ氏はこれを「国内の中の国家」のようなあり方だと批判し、イベントの主催者とみられるオランダ国籍の2人を国外退去処分とした。両名はそれぞれ就労ビザ(ITASワーカー)と投資家ビザ(ITASインベスター)を保有していたが、保有する在留資格の目的外でイベントを主催した疑いがあるとされる。移民局によれば、外国人は在留資格の範囲を超えた活動の主催者になることは認められていない。またこのランニングクラブの活動は、公道での交通の妨げになるとの苦情も寄せられていたという。運営側はインスタグラムを通じて謝罪し、差別の意図を否定した。

この騒動はバリ島で今年発生した外国人関連の問題の一つに過ぎない。今年に入り、ロシア国籍の2人がハシシ約7.8キロを密輸した疑いで逮捕されたほか、2月にはイギリス国籍の男性がコカイン約1.4キロを流通させた疑いで逮捕された。2026年1月から6月までの間、移民法違反によりバリ島から342人の外国人が国外退去処分となっており、違反内容は在留期間超過、在留資格の目的外使用、無許可就労、公共の秩序を乱す行為、架空投資への関与など多岐にわたる。一方で2026年1月から7月までのバリ島への外国人訪問者数は370万人に達し、これは2025年の年間外国人訪問者数690万人の半数に相当する。政府はバリ島を「インドネシア国際金融センター」とする構想も進めており、観光と投資誘致の拡大を図っている。

専門家は、バリ島の住民が外国人観光客・投資家を「経済の救世主」とみなす傾向が根強く、批判的な視点が育ちにくい構造的要因を指摘している。地元では、外国人が同じ外国人同士でビジネスパートナーを選んだり、本来地元住民が担える職を外国人で固めたりする慣行への不満も出ている。バリ州政府は先週、地元中小企業を保護する目的で、外国資本(PMA)による18業種のオンライン事業許可申請システムへのアクセスを制限する決定を発表した。対象業種には、延床面積6,000平方メートル未満のホテル、バイク・車のレンタル業、カフェ、フィットネスジム、経営コンサルティングなどが含まれる。

考慮すべき事項

バリ島で長期滞在や就労を予定している外国人は、保有する在留資格(ITAS/ITAP)の範囲内でしか活動できない点に注意が必要。イベント主催やビジネス運営を行う場合は、事前に該当する在留資格やライセンスが活動内容と一致しているか確認すること。またレンタルバイク業や飲食店経営など、バリ州が新たに外資規制を導入した18業種に該当する事業を検討している場合は、最新の規制情報を弁護士や移民代理人に確認することを推奨する。

情報源: BBC News Indonesia