チャングー「ロフトスタジオ」保護水田問題、特別委員会の調査結果は1年経っても不透明
バリ州議会の特別委員会(パンスス・トラップ)が2025年10月にチャングーのヴィラ事業者を査察してから約1年が経過したが、保護水田(LSD)や州政府資産の不正利用疑惑に関する調査結果は公表されていない。約35億ルピアの予算執行も不透明なままで、土地利用の透明性に懸念が残る。
バリ州議会(DPRD)の空間計画・地方資産・許認可特別委員会(パンスス・トラップ)は2025年10月17日、バドゥン県チャングーにある「Canggu Loft Studio」に抜き打ち査察を行った。対象地は州政府の資産であり、保護水田(Lahan Sawah Dilindungi/LSD)区域に該当する可能性があるとされ、個人が州から賃借した土地の上で、シンガポール資本の外資系企業(PMA)が観光宿泊施設を運営しているという構図が問題視された。
査察時、委員会は土地賃借人と運営会社の関係、許認可の整合性、オンライン一元窓口(OSS)制度の扱いについて厳しく指摘した。委員会は「OSSや事業者登録番号(NIB)の取得が、空間計画や地域の権限を無視して建設してよいという意味ではない」と強調し、州政府資産であるプレレナン地区の「Villa Radha Pererenan」も同様に水田地帯での建設が疑われるとして調査対象となった。
しかし査察からまもなく1年が経過する中、調査結果や最終判断は公表されていない。LSD該当の有無、資産の用途適合性、許認可の適否、違反があった場合の是正勧告の内容と進捗について、具体的な説明はなされていない。
加えて、2026年のバリ州予算(APBD)には特別委員会の活動を支えるため約35億ルピアが計上されたが、一部議員は行政手続き上の問題で予算執行が進んでいないと述べた。一方で州議会事務局長は、会議や出張費など一部の活動費はすでに支払われており、全額が未執行というわけではないと説明している。
背景には、バリの水田減少という構造的な問題もある。州土地庁(BPN)のデータによれば、2019年から2024年の間にバリの水田面積は6,521.81ヘクタール、約9.19%減少したとされる。
考慮すべき事項
バリで宿泊施設や土地を借りる・投資する際は、対象地が保護水田(LSD)区域に該当しないか、またOSSで取得した事業者登録番号(NIB)だけでなく地域の空間計画許可(PBG/SLF等)が揃っているかを必ず仲介者や弁護士を通じて確認すること。長期滞在用の物件選びでは、賃借契約の相手と実際の運営主体が一致しているかも確認し、不透明な契約構造には慎重に対応することを勧める。
情報源: Nuansa Realita News