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災害・交通公開日: 2026年8月16日

バリ島で深刻化する水危機、観光開発と乾季重なり地下水枯渇のリスク

2026年8月、インドネシア気象気候地球物理庁(BMKG)はバリを含む広範囲が乾季入りし降水量が少ないと発表。観光開発による水田減少と地下水の過剰利用が重なり、バリ島の水資源に長期的な危機が迫っていると指摘されている。

バリ島では現在、目に見える水不足は起きていないものの、専門家やメディアは中長期的な水危機のリスクを警告している。BMKG(インドネシア気象気候地球物理庁)によると、2026年8月上旬時点でインドネシア全体の約76.5%の地域(535のゾーン)が乾季に入り、90.79%の地域で降水量が低下している。バリもこの低降水量地域に含まれ、今後数週間はさらに乾燥が進むと予測されている。

背景にあるのは急速な観光開発だ。バリには古くから「スバック」と呼ばれる伝統的な水管理システムがあり、UNESCOの世界遺産にも登録されている。しかし近年、水田や浸透域だった土地がホテルやヴィラに転用され続けている。英ガーディアン紙(2026年7月)の報道によれば、過去5年間でバリの水田面積は6,500ヘクタール以上減少したとされる。水田は雨水を保持し地下水を涵養する役割も担っており、その減少は自然の水インフラの喪失を意味する。

観光業自体の水需要も急増している。バドゥン県を中心に、1988年から2013年の間に観光セクターの水需要は約2080万立方メートル(295%)増加したとの研究結果もある。地下水の過剰揚水が進むと、井戸はより深く掘る必要が生じ、沿岸部では海水の侵入(塩水化)リスクも高まる。

専門家が指摘するのは「水の格差」の問題だ。一部の地域ではプール付きヴィラが快適に運営される一方、数キロ離れた集落ではタンクローリーで水を購入せざるを得ない状況が生まれている。今のところホテルは営業を続け、水道も機能しているが、地下では水資源の逼迫が静かに進行しているとされる。

考慮すべき事項

観光客はホテルやヴィラでシャワー時間の短縮など節水を心がけると良い。特に乾季(現在進行中)の滞在では、水資源が限られた地域である認識を持つことが望ましい。バリ在住者・長期滞在者は、契約している水道・井戸水の供給状況を定期的に確認し、断水や水質変化の兆候(濁り、塩味など沿岸部での塩水化)があれば早めに管理会社や自治体(desa/banjar)に相談することを推奨する。新規にヴィラや宿泊施設を選ぶ際は、雨水利用や排水リサイクル設備を導入している施設を選ぶのも一案。

情報源: Terminal Mojok