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観光・イベント公開日: 2026年10月9日

バリ島で「チップ論争」再燃、議員発言に実業家が反論

インドネシア地方代表議会のウェダカルナ議員が「外国人観光客はチップに慣れているため地元民がより熱心にサービスする」と発言し、バリの実業家ニ・ルー・ジェランティック氏が反発。国籍によるサービスの質の違いや、観光客の値切り交渉・消費行動を巡る議論が広がっている。

インドネシア地方代表議会(DPD)のグスティ・アリヤ・ウェダカルナ議員が、インドネシア人観光客にチップを渡す習慣を身につけるよう呼びかけ、「外国人観光客はチップを渡す習慣があるため、地元バリ島民はより熱心に観光客へのサービスを提供する」と発言した。この発言に対し、バリの実業家でシューズデザイナーのニ・ルー・ジェランティック氏が反論し、国籍やチップの有無でサービスの質を決めるべきではないと批判した。

インドネシアにおけるチップは基本的に任意だが、バリの観光業界ではホテルスタッフ、ドライバー、ツアーガイド、スパスタッフなどに対しチップが歓迎される慣習がある。多くのホテルやレストランでは既にサービス料が請求書に加算されている。

2026年1月から9月までにバリを訪れた外国人観光客は540万人で、豪州が最大の市場となっている。外国人観光客の1日あたりの平均支出は約211万ルピア(約127米ドル)、1回の滞在あたりの総支出は約1,522米ドル(約2,380万ルピア)に上る。一方、国内観光は2026年1月から8月までに1,816万件の国内旅行者の訪問が記録されており、バリ経済にとって重要な収入源となっている。

ジェランティック氏は、ブドゥグルで菓子を売る高齢女性の事例を挙げ、外国人観光客が1万ルピア(約0.6米ドル)の菓子を試食した後に2,000ルピアまで値切った疑いがあると指摘。また、1杯のコーヒーだけを注文して何時間もカフェに滞在する観光客や、小さなビール1本で午後から深夜まで滞在するビーチクラブの客についても批判した。一方で、インドネシア人観光客がエンターテインメント施設で飲食やチップに数百万ルピアを費やす例もあると対比させた。

この論争は、インドネシアの芸能人ビリー・シャプトラ氏が絡む「1万ルピアのトイレ料金」を巡る別の騒動とも重なり、バリの観光客の消費・チップ慣行への関心が高まっている。

ジェランティック氏は、チップは良いサービスへの感謝の印であるべきで、労働者への主な報酬として扱うべきではないと述べ、インドネシア人であれ外国人であれ、観光客には平等に丁寧なサービスを提供すべきだと主張した。また、文化への敬意を欠く行為や就労許可違反には当局が厳正に対処すべきだとした。

同氏は、外国人観光客が一様に裕福で気前が良いという認識にも異議を唱え、安価な宿泊施設に滞在し、質素な食事をとり、ほとんど注文せずに長時間カフェに滞在する観光客もいると指摘。移民・就労違反は観光客全体への先入観ではなく、個別の取り締まりで対応すべきだと述べた。

同氏はまた、国内観光客を軽視するような発言はインドネシア人のバリ訪問意欲を削ぐ恐れがあると警告。新型コロナウイルス感染拡大時に国際渡航が制限された際、国内観光が業界を支えた経緯にも言及した。

考慮すべき事項

バリ滞在中は、小規模な露天商や個人経営の屋台での過度な値切り交渉は避け、提示価格が妥当であれば応じることが望ましい。サービスに満足した場合はチップの慣習(現金で少額、サービス料が既に加算されている場合は追加不要)を理解しておくと良い。レストランやホテルの請求書にサービス料が含まれているか事前に確認し、二重払いを避ける。文化的配慮を欠く言動は現地での反感を招く可能性があるため、現地の商習慣や労働者への敬意を持った対応を心がける。

情報源: Jakartaglobe.id