バリ州警、バドゥン県元土地局長を文書偽造容疑で逮捕 プラ・ダレム・バランガン土地紛争巡り
バリ州警は、バドゥン県プラ・ダレム・バランガン周辺の土地紛争を巡り、虚偽内容を含むとされる文書を作成した疑いで、同県土地局の元局長を逮捕した。事件は2018年のオンブズマンへの申立てを発端とし、土地の測量報告書が偽造の対象とされている。外国人が土地・不動産を取得する際の権利証明の信頼性に関わる事案として注目される。
バリ州警察(Polda Bali)は、バドゥン県土地局(Kantor Pertanahan Kabupaten Badung)の元局長で頭文字IMD(57)氏を、土地紛争処理に関連した文書偽造の疑いで逮捕したと発表した。バリ州警広報部長アリアサンディ大佐によると、捜査当局は十分な証拠を得たとして、9月16日の取り調べ後、同氏をバリ州警拘置所に20日間勾留した。
事件の発端は2018年9月、バドゥン県のプラ・ダレム・バランガン寺院の土地管理者(pengempon)が、寺院敷地に隣接する「テラジャカン(telajakan)」と呼ばれる土地を巡る紛争の処理遅延・不備を訴え、代理人を通じてインドネシア国家オンブズマンに申し立てたことに始まる。オンブズマンは調査の結果、バドゥン県土地局における行政上の不備を認定し、土地の物理データ・法的データの測量・調査による解決を求めた。
これを受け、バドゥン県土地局は2020年8月5日、プラ・ダレム・バランガン周辺の複数の土地所有権証明書(SHM)について測量を実施。その結果は同年9月8日付の「事案処理最終報告書」としてまとめられたが、この報告書に虚偽の内容が含まれていた疑いがあるとして、今回の刑事事件の対象となった。
捜査では書類・文書59点、ノートパソコン2台、USBメモリ2個が証拠品として押収され、証人31人、専門家8人への聴取が行われた。IMD氏は刑法391条・392条(文書偽造)の容疑をかけられており、392条は土地の権利に関する証明書の偽造について最長8年の禁錮刑を規定している。
本件はバリの地元寺院の敷地に関わる紛争だが、土地登記・権利証明を扱う行政機関の元責任者が偽造容疑で立件されたことは、バリで不動産取引を行う外国人投資家・居住者にとっても、土地権利書類の確認の重要性を改めて示す事例となっている。
考慮すべき事項
バリで土地・別荘・ヴィラを購入またはリースする際は、SHM(所有権証明書)やHGB(建築権証明書)などの権利証書を必ず地元の信頼できる公証人(ノタリス)や土地局(BPN)で直接確認し、第三者機関による重複確認を行うこと。特に寺院・アダット(慣習法)地に隣接する土地は権利関係が複雑な場合があるため、購入前に土地測量記録の履歴を専門の土地測量士(juru ukur)に依頼して照合することを推奨する。
情報源: ANTARA News Bali