バリ島ホテル売却が急増、PHRIが不動産投機業者への警戒を政府に要請
バリ島ホテル・レストラン協会(PHRI)は、バリ島内でホテル売却が活発化する中、短期転売を狙う不動産投機業者の流入に警戒するよう政府に要請した。世界的な地政学リスクや消費低迷、為替変動が売却増加の背景にあるとされ、サヌールを除く主要観光エリアでこの傾向が広がっているという。
バリ・バドゥン県で開催された国際会議「The 6th Global Conference on Entrepreneurship and Economy in an Era of Uncertainty(EEEU)」の合間に、バリ島ホテル・レストラン協会(PHRI)会長のチョコルダ・オカ・アルタ・アルダナ・スカワティ氏(通称チョック・アチェ氏)が取材に応じ、バリ島内でホテル売却が相次いでいる状況について懸念を示した。
同氏によると、ホテル売却自体はバリ島において新しい現象ではないものの、最近になって資産売却を希望する経営者が増加しているという。背景には、世界的な地政学的緊張の高まり、国内観光客を含む消費者の購買力低下、そして米ドル建て融資を抱える一部事業者にとって為替変動が追加負担となっていることが挙げられる。こうした状況下で、ホテル売却が事業存続のための一つの戦略として選ばれているとみられる。
一方で、世界の投資家やホテル運営会社によるバリ島への投資意欲は依然として非常に高い水準にあるとPHRIは指摘。政府が投資許認可の審査を強化し、短期的な不動産転売業者ではなく、観光業に真剣に取り組む専門的な投資家を選別しようとしている動きについては評価するとした。
チョック・アチェ氏は、現在のホテル売却の動きはサヌールを除くバリ島のほぼ全ての観光エリアに広がっていると述べた。サヌールは市場の変動の中でも比較的安定を保っているという。同氏は宿泊施設事業者に対し、商品(宿泊プラン等)を魅力的に打ち出すことを提案する一方、渋滞やゴミ問題などインフラ面の課題が改善されなければ、事業者単独の努力だけでは観光の質向上は実現できないと強調した。
考慮すべき事項
バリ島での不動産・ホテル物件購入や投資を検討している場合は、必ず正規の免許を持つ弁護士や公証人(notaris)を通じて権利関係・許認可を確認し、短期転売目的の仲介業者による誇大な勧誘には慎重に対応すること。既存の宿泊予約については、ホテル運営元が変更される可能性があるため、予約確定前にレビューサイトや公式SNSで運営状況を確認するとよい。長期滞在者は賃貸・購入契約前に必ず土地権利証(sertifikat)の種類を専門家に確認することを推奨する。
情報源: ANTARA News Bali